【検査技師ってどんな仕事?臨床検査技師の仕事内容、資格、学歴などを詳しく説明!】

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臨床検査技師と聞いて、どんな仕事をしているのかぱっと思い浮かぶ人は少ないと思います。
実際に私も「何の仕事をしてるの?」と聞かれ「臨床検査技師です」と答えるとだいたい
「それってどんな仕事?」という質問が返ってきます。
残念ながら、そのくらい世間ではあまり知られていない仕事です。
大半の人は、「臨床検査技師」という言葉は聞いたことがあっても仕事内容までは知らないことが多いです。
他の医療職と比べて、人数が少ないことや患者さんと触れ合う機会が少ないことも原因の一つかもしれません。
この記事では、臨床検査技師の仕事に興味がある方へ、臨床検査技師として働いていた経験から、仕事の内容や実際に臨床検査技師のなるために必要なことなどを詳しくご紹介していきます!
臨床検査技師技師の仕事を簡単に説明!
病院に行ったことがある人は医師、看護師、薬剤師などの職種の人とは触れ合ったことがあると思います。
この3つの職種はどんな仕事か想像できると思います。
では臨床検査技師はどんな仕事をしてるの?ということですが・・・
病院にかかるとまず医師の診察があります。
この後、必要な場合は採血や心電図などの検査をするわけですが、この検査全般をしているのが臨床検査技師です。
簡単にいうと、
臨床検査技師は検査のスペシャリストです。
レントゲン検査やCT検査は放射線技師がしますが、それ以外の検査は検査技師が行うことが多いです。
ただ単に、検体(検査する血液や体液など)を機械にかけているわけではありません。
機械が正確な検査結果を出すために必要な機械管理や、検査結果で異常値が出たら直ぐに医師に連絡しなければなりません。
次の項目では、臨床検査技師の仕事をもう少し詳しくみていきます。
臨床検査技師の仕事を少し詳しく説明!
・病院での臨床検査技師の仕事
検査技師のする検査はいくつか種類があるのですが、患者さんに触れる検査と触れない検査の大きく二つに分けることが出来ます。
患者さんに触れない検査(検体検査)
血液検査、生化学検査、輸血検査、
遺伝子検査、一般検査、細菌検査、病理検査など
直接患者さんに触れる検査(生理検査)
心電図検査、呼吸器検査、超音波検査、
脳波検査、神経検査など
検査することがメインの仕事ですが、その他に機械のメンテナンスや精度を管理し、検査試薬の管理、学会での研究発表などがあります。
・検査センターでの臨床検査技師の仕事
臨床検査技師は病院で働く人がほとんどですが、検査センターで働くという選択肢もあります。
現在、ほとんどの病院が検体を検査センターに委託しています。大学病院などの大きな総合病院でも検体検査の一部を検査センターに外注しています。
検査センターで働く検査技師は患者さんと直接触れ合う生理検査がありませんので、様々な病院から集まった検体を黙々と検査します。
検査センターによっては夜勤があり、3交代制勤務のところもあります。
・検診センターでの臨床検査技師の仕事
検診センターでの臨床検査技師の業務は心電図検査などの生理検査がメインです。
検診センターに勤務する臨床検査技師と病院に勤務する臨床検査技師の違いは、検査をする対象が病院では「患者さま」ですが検診センターでは「お客様」になります。
そのため何か疾患の治療にかかわるわけではなく、勤務する際は接遇が重要になります。
・企業での臨床検査技師の仕事
・検査機器メーカー
医療機器の説明やデモンストレーションを行うアプリケーションスペシャリストやメンテナンスなどの技術職
・製薬会社
基礎研究や臨床研究の実験などに携わる技術員
・検査薬メーカー
営業職のサポートとして使用方法の説明やデモンストレーションを行う学術職
・治験コーディネーター(CRC)
病院側の立場で臨床実験にかかわる仕事
臨床検査技師は男性女性どちらが多いの?病院での人数は?
臨床検査技師は女性が多いです。
勤務場所によっては男性の割合は1~2割くらいです。
臨床検査技師は病院内で他職種と比べると、人数が少ないです。
例えば私が働いていた1000床以上の大学病院の場合、所属医師約600人、看護師約1000人、コメディカル約600人くらいでした。
そのコメディカルの中でも臨床検査技師は約80人くらいでした。
看護師や医師と比べるとかなり少ないですね。
検査技師の仕事に向いている性格
臨床検査技師の仕事ですが、数ある医療系の仕事の中でも患者さんと触れ合う時間が とても少ない仕事です。
就職先によっては一度も患者さんに会うことなく仕事が終わります。
直接患者さんに触れる仕事の生理検査(心電図検査や超音波検査など)でさえ、長くて1時間くらいです。
そのため、人とコミュニケーションを取るのが好きな人より、コツコツを集中して一つの事を突き詰めていくことが得意な人の方が向いていると思います。
また、検体検査(血液や体液を調べる検査)は作業が細かいことも多く、手先の器用さを求められます。
私が働いていた病院では、就職試験に実技試験がありました。
採用担当者に教えてもらったのですが、実技試験は知識がどのくらいあるかよりも、
初めてやることでもお手本を見せた後に同じことができるという適応力や器用さを見ていると言っていました。
もちろん、何度も経験しないと習得できない技術もたくさんあります。
細かい作業がたくさんある仕事なので、人から「器用だね」なんて言われたことがある人は臨床検査技師に向いているかもしれません。
臨床検査技師のお給料はいくら?
臨床検査技師として働く場合、平均的な初任給は20万円前後が相場です。
臨床検査技師になるために大学、短期大学、専門学校を卒業しているわけですが、求人広告をみると大体大学と短期大学・専門学校卒の初任給の差は1万円弱くらいです。
臨床検査技師の平均年収は約470万円です。この平均年収はすべての職種を含めた給与所得者の平均値よりも若干高めです。(賃金構造基本統計調査より)
就職してから超音波検査技師などの認定資格を取得すると、資格手当てが出る職場もあります。
また、臨床検査技師の資格を生かして治験コーディネーター(CRC)やメーカーの営業などに転職することで年収をアップすることも出来ます。
臨床検査技師になるにはどんな学校に行ったらいいの?
臨床検査技師になるには大学や短期大学、専門学校へ進学します。
それぞれの学校で必修科目を履修し、大学では4年生、短大・専門学校では3年生の時に国家試験を受けます。
この国家試験で合格すると、臨床検査技師として病院や医療機関などで働くことができます。
詳しくは別の記事で書いているので、気になる方はクリックしてみて下さい!↓
臨床検査技師の将来性
臨床検査技師は国家資格が必要な専門職ではありますが、「国家試験に合格したら一生安泰」というわけではありません。
昔と比べると、検査によっては日々機械の自動化が進んでいる一方、人にしか出来ない検査においては高い専門性が求められるようになっています。
そのため、各分野の認定資格を取ったり学会に参加したりと日々知識を深め専門性を磨いていかなければいけません。
今までよりも細分化・専門化した知識や技術が求められます。
また、資格を活かして医療機関以外の場で活躍する臨床検査技師が増加しており、今後もさらに増加の兆しをみせています。
まとめ
一人でも多くの人に臨床検査技師の仕事に興味を持ってもらえると嬉しいです。
今から臨床検査技師を目指す人は是非参考にしてみて下さい。